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2005年05月20日

たとえ直前でも是非

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夕方5:15に当医院に初めていたっしゃった患者さんのオジサマ。
いわゆる初診の患者さんであります。

普段からウチに通ってらっしゃる患者さんの旦那さんでありまして、突然に「歯がかけた」ので本来は奥様の予約の時間に代替で診てくれないかという御相談を承ったという経緯でありました。
とりあえずはX線写真を撮って応急処置などをしました。

時間があれば、もっと色々と検査や診療をして差し上げたかったのですが、その後の時間帯には他の患者さんの予約が入っていた関係で、6時前には診療を終了し、お帰りになられました。
しかしですね、そういう時に限ってその後の時間帯に予約していた2人の患者さんが無キャン(無断キャンセルの略:要するに予約のスッポカシ)であります。
その結果、我々は妙にヒマになって手持ち無沙汰、、、遅刻して来るかもしれないから(上記2名のうち1名は超常習犯ナリ)ユニット(診療用のイス)は空けておかなきゃならないし、、、。

ホントに頼みますよ。
たとえ直前でもキャンセルの連絡さえくだされば、その時間をオジサマのために割り当てることが出来、さらには奥様も予定通り診療して差し上げられたのですから。

ドタキャンは仕方ないと思います。しかし無キャンはNG!
デートとの待ち合わせと一緒で〜す。

2005年06月03日

祝・プレーオフ確定

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今日は靖恵先生が体調不良のためお休み。
何件かのキャンセルがあったのと、他のスタッフの皆の頑張りのおかげでなんとかなりました。感謝です。
伊東先生が退職前に引継ぎ事項を新しい人達に一生懸命伝達してくれていましたが、早くもその「効果アリ」だったというわけ。
いやぁ、助かりました。
あと、金子先生がイザという時にチカラを発揮するタイプなのだということが判ったのも収穫でした。

さて、小泉首相の靖国神社参拝問題ですが、週刊文春が行った”小誌読者1000人アンケート”なる記事を読みました。
結果は賛成と反対が50.5%対49.5%でほぼ半々、、、週刊文春が多少右寄りの雑誌であることを考慮すれば実際の国民の意識は、やや反対派が多いというところでしょうか。(同時期に行われた共同通信の世論調査では”今年も参拝すべき”が34.3%、”見送るべき”が57.7%であったとのこと。)

記事によると、、、
賛成派の大半は「国のために亡くなった戦没者を慰霊するのは当然であり、平和を願うもの」という日本人として自然な心情を述べているのに対して、反対派の意見には「国益」という単語が少なからず見受けられ、東シナ海のガス田問題や6カ国協議への影響を懸念するものもあった。
つまり他国の干渉や反発による「損害」と「慰霊という文化」のどちらを重く見るかという対立軸が透けて見える。
くわえて、公式参拝、靖国神社に替わる施設、A級戦犯の分祀といった論点を指摘して、参拝に反対する意見も多かった。
、、、なるほど。

小生が興味を持ったのは年代別のアンケート結果であります。
20代から50代は賛成と反対がほぼ半々であったのですが、70代以上では反対が75.0%と突出しているんですな。
対して60代だと、賛成が65.2%と逆転するわけです。
これって、今年が戦後60年の節目の年ということと関連しているんでしょうね。
文春の記事の中にはそのことに関する考察は一切なされていませんでしたが、70代以上の人達は「実際に戦争体験者である」ということ、60代の人達は「物心ついた時が戦後の混乱期だった」ということと無関係ではないでしょう。

さて、この号でもっとも小生の興味を引いたのは「ホリイのずんずん調査」でありました。
堀井憲一郎のこのコラム、今回はホントに読ませました。
”我が意を得たり”と言うか、小生もウスウス感づいてはいたが、今までここまで明瞭に著述することが出来たヒトはいなかったのでは?、、、というほどの(たかだか1ページですが)傑作です。

東京ディズニーランドって、経営セミナーとかでは「来園者の9割以上がリピーター!」とか「見習うべきキメの細かいサービス!」という扱いで、さんざん持ち上げられているぢゃないですか。
そこへゆくと今回のコラムは「ディズニーランド亡国論」みたいな感じなんですワ。

今日はもう長くなったので筆を置きますが、コレについては近日中に解説しますんで乞う御期待!!!???。

2005年06月17日

久々に歯医者の話

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最近、新しい患者さん(いわゆる新患ってやつ)の診療申し込みの電話が異様に多いです。
特徴的なのは「痛いから」とか「外れたから」というのは少数派で、多くは「検査をして欲しい」というもの。
世代的には20〜40代の人が多いです。
う〜ん、世の中は確実に「未病を防ぐ」方向に変化してきていますなぁ。
こいつは歯科医師の業界側の意識の方が遅れているかもしれない、、、ていうか確実に遅れてますね。
ま、今の健康保険制度に問題があるから仕方がない、というのはあるんですけど。

もちろんお子さんの場合などは「学校の検診でムシ歯がみつかったので」という旧来型のもあるんですけどね。
こいつをもう1歩すすめて、ムシ歯にならないうちに歯医者に来て定期的にメインテナンスするようになると、かかるお金も結局は少なく済むんですが、そんな子はまだ一部。
そういう子が大多数を占めるようになるのはもう少し先でしょうか、、、というより、そうしていかないと。
業界全体でやるのが無理なら、ウチだけでもやるかな、、、今後の重要検討事項ですな。

それから、「HPを見て」という理由で当医院を選択される方が以前にも増して多くなっています。
現実に1日あたりのアクセス数も異様に上昇しているし、、、。
その原因なんですけど、おそらくこのランキングサイトトップだからかな?、、、と思うんですワ。
このランキングサイト、たしかに面白い企画のサイトですけど、これってほとんど歯医者のHPランキングでしょ?。
「良質な医療を提供する歯医者」のランキングとは異なりますよね?。
だって、ランキング上位の歯医者ってHPに力を入れているところばかりだもん、、、でも患者さんはこのランキングを見て「良い歯医者ランキング」と思い込んじゃうんだろ〜な〜。
インターネットって怖いです。

そうそう、今日、口臭測定器が診療室に届きました。
口臭には、いろいろな原因が考えられるのですが、病的口臭の90%以上は、歯周病など口腔内に原因があります。
臭いの元はVSC(揮発性硫黄化合物:硫黄ガス)で、口腔内細菌のタンパク分解により産生される硫化水素、メチルメルカプタンなどが主なものなのですが、このVSCを測定することができるわけですね。
もちろん、餃子や焼肉を食べた後の一時的な臭いに影響されることなく測定することが可能です。
検査時間も1分程です。お手軽に測定できますので、測定希望の方はお申し付け下さいね。
詳しくは当HPの口臭外来ご覧くださいませませ。

2006年04月10日

まぁ仕方ないやね〜

診療中に先輩の先生から電話がかかってまいりました。

実は小生、講演を依頼されていたんですが、先方の都合で「やっぱりやらなくていいよ〜」とのこと、、、

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え〜まじ?、、、なんだよ〜、、、
もう準備始めていたしぃ〜、、、
、、、がっくり。

とはいえ、講演は6月10日の予定ですからね〜、、、
今日はまだ2ヶ月前じゃん。

2ヶ月前に断りの電話、、、
まぁ十分に常識的、、、ですな。

つーか、この間の深夜、なんか眠れなくて、なんとなく準備始めちゃっただけだもんなぁ〜。
小生の勇み足、、、ですな。
まぁ仕方ないやね〜。

というわけで、気分はサッサと切り替える事にいたしました。


診療が終わって当院HPの掲示板をチェック、、、
最近、わけわからんバイアグラがどーのとかの英文のスパムな書き込みが激しいんですわ。

で、こまめに削除プレイをすることが日課になっているというわけ。

すると、その中にマジな書き込みを発見、、、
あれれ、、、以前ウチに通院していた患者さんじゃん、、、

去年、福島に転居した患者さんでした、、、

福島でもちゃんとリスクに合ったメインテンスを受けれるかな?、、、
と、当時は少し心配だったわけです。

どうやらメインテナンス自体は受けられていたみたいですが、彼の地で転院もされているようで、、、
これも少し気になります。

通常、このテの相談は、小生が以前インターネット相談の落とし穴という題名でコラムに書きましたように、相談すればするほど深みにハマるんですね。

だから、小生も相談者の方に対しては、あまり詳しいコメントも出来ないんです。

しかし、今回は事情が異なります。

全く知らないヒトからの相談ではなく、途中中断もあったにせよ、正味1年半ほど経過を診ていた方ですから、、、

こちらを信用して下さっている、、、という思いもありますし、、、
当方のコメントも突っ込んだものになってきます。

書き込んでいるうちに、気がつけばやたらと長いコメントになっていました。

ふぅ〜、、、しかし過去を思い出しながら文を書くというのは脳が随分と疲れるものなんですね。
もう歳かも、、、。

2006年04月13日

証拠

忌野清志郎の仕草っていう曲を知っていますか?。

小生は知らなかったんですわ。

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なんでも去年の年末に発売されていたらしいんですが、、、
まったく知らなんだ。

先週の土曜日に何となくラジオを聴いてたら流れてきて、、、
で、小生の琴線に触れたんですな。

いい曲ですね〜、、、切ないキヨシローのボーカルがなんともイイぢゃないですか。

ほんでもって、今日、iTunesでゲットしますた。
¥200也。

昔のやうにレコード屋で必死に探さなくてもよいというのは凄い事ですね。
ほんでもって安いし、、、。

家の水道の蛇口からジュースやビールが出てくる感覚ですわ。
マジで。

街のレコード屋さんはもとより、TSUTAYAみたいな大手のチェーン店のようなところも、事業の新展開を真剣に考えないとヤバいですな。
、、、あ、大手は既に考えてるか、、、。

、、、さて、
話は変わりまして。。。

当院の患者さんで義歯が不調で不満を訴えている患者さんがいらっしゃいまして、、、
今の義歯はかなり使い勝手が悪いわけです。

応急的に修理や調整はするのですが、完全に満足いくところまでは無理、、、
最終的には新しい義歯を作らないといけません。

でもその前には他にしなくてはいけない治療が多々ある、、、
というわけで、現在はそちらをやっております、、、

そちらを先にやらないと新しい義歯は作れないんですよ、、、
新しい義歯はどんなに急いでも来月の中旬以降になっちゃう、、、

で、今日も、、、
「前からこの義歯が調子悪いって言ってるのに」「次回には新しいのが出来るんじゃないのか?」「前回そう言ったじゃないか」
って言われちゃいました。

この患者さん、以前からも同様のトラブルがあって、、、
毎回ちゃんと説明してるんだけどな、、、

「いや、そんなことは聞いていない!」
ってなっちゃうんですね。

ある程度お歳を召されている方ではあるのですが、、、
当方に対して不信感を持たれているからなおさら意思の疎通が上手くいかない、、、
まさに悪循環。

で、「言った」「言わない」になっても仕方がないので、、、
「こちらの説明の仕方が悪かったようです」「説明が不十分でした」
全面的にお詫びするわけです。

う〜ん、、、

でも、こういう場合、、、
それこそ毎回毎回文書にしてそこに署名をもらえばいいわけ???

そうすれば確かに「証拠」にはなるけど、、、

「証拠」の積み重ねで人間関係や信頼関係は改善するんでしょうかね、、、

、、、胃が痛い。

2006年06月15日

アメリカ最高!

ウチの患者さん、過去にアメリカ在住の経験のある方が割と多いんです。
要するに海外支社や現地法人への海外転勤です。

何年間かアメリカで暮らしていれば、当然、現地の医療を受ける機会もあるわけですが、、、

で、何人もの方がおっしゃるには「アメリカの医療は素晴らしい!」と。

ホテルかと見間違うかのようなシックな医院、、、
洗練された対応、、、
至れり尽くせりのサービス、、、
待ち時間は殆ど無し、、、

「でも金額が日本とはまったく違うでしょう。基本的に健康保険もありませんし、、、」
「いいえ、私は保険で治療を受けましたよ」
「あぁ、民間の医療保険ですね」

おそらく御主人は一流企業にお勤めなんですね。
で、会社が最高ランクの民間医療保険に契約してくれていたんですね。
おそらく感動するほど高額な保険の掛け金も殆どが会社持ちだったのでしょう。

ちなみにアメリカでは医療にかかるお金は日本の20倍。
ごく一部の富裕層だけが高レベルの医療を受けれるわけです。
一般人は加入している民間医療保険のランクによって受診できる病院も制限される、受けれる治療法も制限される、お金持ちじゃないと病院の門前払いは当たり前、、、なんてことは御存知ないようです。

「早く日本の医療もアメリカのようになって欲しい!」と真剣におっしゃっておられましたなぁ、、、
たしかに、アメリカでVIP待遇を受ければそう感じられるのも無理はないですが、、、
う〜ん、、、小泉さんの思う壷じゃん。

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アメリカでは、「保険に入ってない患者さんは当然として、民間保険に入っていても保険の規定を超えるような手術、入院日数制限を患者さんの病状を無視してズバッとやる」のだそうですけど、、、
これを日本の政治家や厚生官僚は知っているんでしょうか。
知っているんでしょうねぇ。

2006年09月29日

想定外希望

今週の月曜日、主訴が「今通っている歯医者が信用できない」という患者さんが来ました。
で、時間をかけて診査して、診査結果と考えられる疾病の原因、今後の治療方針までを可能な限り時間をかけて説明しました。

今日、その患者さんから電話がありました。
「今後の治療方針を知りたい」、、、って、、、、。

まぁね〜、、、「今の歯医者が信用できない」というのが主訴ですから。
オイラのことだって信用しているはずがないものなぁ、、、。

極めて予想通りというか、当然の展開というか、、、
でも予想が外れることを心のどこかで期待していただけに、、、
、、、はぁ。

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さて、話は変わって、、、↑この写真。
こういうのをカッコいいと感じる日本人て、人口割合でいうと何%くらいなんでしょうかね?。
素朴な疑問。

さて、またまた話は変わって、、、
昨日も書きましたが、このブログ、先月末から調子が悪くてコメントが書き込めないんですよね。
多数の方々からお問い合わせのメールをいただきました。
本当に申し訳ありません。

1ヶ月近く原因を調べてもらっているのですが、未だわからないので、来月にはこのブログ自体をリニューアルする予定です。
その際にはURLも変わる予定です。
読者の皆様には御面倒をおかけすることになります。
申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。

2006年10月02日

臓器売買

臓器移植法施行後、初の逮捕者、、、要するに国内での臓器売買が明るみに出たということですね。
今朝のニュース(と言っても小生が視てるのは↓コレですが、、、)はこの話題でもちきりでした。

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小生が毎日愛読しているブログに10月2日付でこんなことが書かれていました。
う〜ん、、、「我が意を得たり」であります。

2006年10月18日

EBMの功罪

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今日の午前中、8日に受診した泌尿器科に検査結果を受け取りに行ってきました。

で、その検査結果と菓子折り(鳩サブレーです)を持ってセカンドオピニオンでお世話になった広本先生の元へ。
先生は検査結果について詳しく説明して下さいました。

ちなみに先週水曜日に広本先生に処方してもらったクラビット(抗菌剤)が効いたらしく、睾丸の痛みの方もほぼ消失(まだ多少の違和感はありますが)しました。

悪性腫瘍(精巣癌)に関しては昨日御報告した通り、陰性です。
クラミジアももちろん陰性。

尿からは菌が検出されておりまして、これが腸内細菌なのですが、クラビットが有効な菌だそうです。
まさにドンピシャ。
診断名は精巣上体炎だそうです。

それにしても今回の一連の騒動?の発端は去る8日に受診した1軒目の泌尿器科でありました。
このクリニック、 「主観的経験や伝聞に基づく医療(漢方など)を排除し、米国型の証明医療(EBM : Evidence Based Medicine)を実践しています。不愉快な検査は極力行いません。」
、、、ということが売り。

ちなみに、ここを受診した時に受けた問診は、、、
「睾丸痛が1回だけなのかそうでないのか、それはいつ頃からか、、、」
それだけ。
視診、触診は一切無し。

で、、、
「悪性腫瘍の初発症状の疑いあり、稀にクラミジア感染の可能性もあり」
それで血液検査と尿検査です。
その他の説明は無し。
オイラ、これで不安が増幅してしまったわけです。

「精巣癌?、、、だとしたらタチの悪い癌じゃん、、、まずいな」、、、って思いました。

今日、検査結果が出てハッキリしたことですが、精巣癌の腫瘍マーカーの検査をしていたので、やはりその医師は精巣癌を疑っておられたということになります。
この精巣癌という癌は進行が非常に早く、転移もしやすい癌です。
きっと「見落としたら取り返しのつかないものを先ず調べる」という事なのだと思います。

クラミジアは他のヒトに感染させる可能性がありますから、これも結構シャレにならない、、、
患者本人が「不特定多数との性交渉なんて有り得ない」と言っても実際は性交渉をしていることはよくあるそうですから、、、。

そして、その他の可能性のある泌尿器系の病気は経過観察ということで、様子を見ていても特に大事には至らない、、、ということなのでしょう。

たしかに、この手法は医学的にも理にかなっていて間違いではないようです。

説明がなかったのも、言い方を変えれば「余計なことは言わない」となるのかもしれません。
検査結果が客観的数値として出るまでは主観的経験的診断はしない、、、ということでしょう。

視診、触診が一切なかったのも「不愉快な検査は極力行わない」ということと、視診触診からの「主観的な診断や経験則による判断を排除する」という米国型医療の実践なのでしょう。

検査結果が出る前に「これは精巣上体炎でしょう」と主観的経験で喋ってしまって、もし悪性だったら「あのとき悪性じゃないと言ったじゃないか」とクレームをつける患者がいるかもしれないから、「クレーム対策」といった側面もあるでしょう。
医療訴訟が当たり前の米国的な考え方です。

しかし、、、しか〜し、、、

開口一番「悪性腫瘍の疑い」と言われて、他の説明は「稀にクラミジアの可能性」だけ。
しかも結果が判るのは10日後、、、
その間の患者の気持ちはどうでしょう?。

自分の睾丸なんて普段から注意深く触っているわけじゃないから、急に気にして触って調べたところで硬さもしこりもよくわからないですから。
やはり、今までそれはそれは沢山の睾丸を触ってきたであろう「経験豊富な専門医」に実際に触ってもらってその経験に基づいた見解や予測を知りたいのです。

肛門から指を入れて直腸内から前立腺を触診する方法、、、
「前立腺にも問題はないでしょう、、、」これなど完全に経験則ですが、熟練した専門医なら80%の確度で診断可能だそうです。
80%というのは高確率なのか?、それとも20%もの確率で誤診があるとみるのか?。
米国型医療では後者なのでしょうね。

思うんですけど、、、主観的経験則、大いに結構じゃないですか。
今回のクラビットの処方なんて典型的な経験則です。
それでもし検査結果が悪かったとしても「先生、あの時はこう言ったじゃないか」なんて僕は言いませんって、、、。

下半身の視診や触診にしたって、恥ずかしいと言えば恥ずかしいけど、「悪性腫瘍の疑い」とだけ言われて帰された後の心の重圧にくらべれば屁でもないですわ。
不愉快でも何でもないです。

誤解のないように言っておきますが、僕はEBMを否定しているのではありません。
全ての医療において、EBMが尊重されるべきであることに異論は全くありません。
主観的経験「だけ」で診断をすることは危険、、、全くもってその通りです。
そして経験の少ない臨床医にとってEBMは本当に有難いものだということも理解しています。

しかし、EBMに偏重するあまり経験則を一切排除する、というのはどうかと思うのです。
医師が一言「これは私個人の経験による見解ですが、、、」と付け加えれば良いではないですか。
そして「可能性は低いと思いますが、念のため悪性腫瘍の検査もしておきましょう、、、」
これで良いではないですか。

論文に無ければ非科学的という考え方、、、これはいかにもアメリカ的発想です。
「論文に基づいて診断した」のであれば、訴訟を起こされた時にも盤石でしょう。
逆にEBMに基づいてないことを少しでも喋ると訴訟の時に不利、、、。
嗚呼、まさに米国の毒。

米国の後追いで、日本もこれから医療訴訟が増えるでしょう。
医師は自分の経験に基づいた説明をすればするほど訴訟で不利になる、、、
なんだかなぁ、、、日本の医療がどんどん冷淡になっていく。

医師と患者が膝と膝をつき合わせて会話を交わす、、、日本にはこれが必要だと思うんだけど。
EBMもいいけど10日間も不安に苛まれて暮らす患者の気持ちも考えてよ、、、。

いずれにせよ、今回のことで広本先生には本当にお世話になりました。

また、多くの皆様から祝メールをいただきました。
本当にありがとうございました。

そして皆様には心配をおかけして本当にすみませんでした。

2006年10月24日

珍客?

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今日、ウチに初めて来た患者さん、予約無しでいらっしゃったのですが、、、

とにかく個人情報を知られたくない、という方で、、、

どこが痛いのか、、、
いつからか、、、
どんなふうに痛むのか、、、

問診で上記のようなことは必ず伺うのですが、その時点から既に気分を害された御様子、、、

さらに、過去の手術、入院、抜歯の経験、、、
脳、心臓、肝臓、腎臓、など主要臓器の病気の経験、、、
アレルギーの有無、、、
現在、何か病気で通院しているか、何か薬を服用しているか、、、

このようなことも伺うのですが、
「なんでそんなことを言わなくちゃいけないのか?」
と、取りつく島なし。

問診の必要性を説明してももはやラチアカズ、、、

「どんな処置をするかを教えてくれたら、それに必要な情報をこちらで判断して話します」、、、って。。。
情報がなさすぎて、どんな処置をするのか自体が決まらないんですけど、、、

もう、なにがなんだか。

そもそも、既に互いの信頼関係が崩壊しちゃっているので、仮に治療開始できたとしてもトラブル頻発でしょう。

小生、以前より世紀の悪法として個人情報保護法を槍玉に挙げ続けておりますが、、、
あんな法律を作るから、こういうヒトが出現するんです。

結局、お口の中を拝見することもなく、その方は激怒して帰られました。

医療現場は混乱しております。

2006年10月26日

EBMの蔓延に喝を。

先日来の例の悪性腫瘍の疑い絡みの貴重な経験で、EBM至上主義の蔓延を改めて憂慮するようになったオイラでありますが、、、

小生が毎日チェックしているサイトにこんなことが書いてありました。

まさに我が意を得たり!!!
このサイト、近頃本当に「我が意を得たり」の内容が多いです。

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あ、日ハム優勝おめでとうございます。
ところで、日ハムが来てから北海道の巨人ファンって何割くらい減ったんでしょう?。

2006年11月02日

マジで景気悪い

診療終了後、先月の売上の集計、レセチェックなんぞをいたしました。

え〜、先月に続き低値安定、、、つーか、ずっとこのままなんだろうな、、、
今月からは金属の材料費の高騰が反映されているはずなのに売上は低水準のまま。

今年4月の暴力的改定がここにきて確実に効果を上げています。
ウチがこれだけ落ち込んでいれば、全国的には相当なものでしょ。

国の医療費削減にはバッチリ貢献しているわな。
でも真面目に医療を行っている人達はうかばれない状態のまま、、、つーかバカにされてるもん。

この4月の改定を策定した役人は世が世なら桜田門外あたりで斬られているはず。

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2006年11月06日

読者層

最近、新しい患者さんからの問い合わせが多いです。

こういうのって季節モノというか、、、
要するに時季的な偏りってのが少なからずあるんですわ。

なんか、、、
自身の口腔内を気にしだすのって多くのヒトがシンクロするってこと?

最近朝晩冷え込んだりしてるし、、、
季節の変わり目ってのは背景にあると思うけど、、、

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あ、そうそう。
このブログ、先週の金曜日はアクセス数が落ち込んだんですわ。

そりゃぁ、文化の日ですから。
しかも3連休初日ですから。

ほんでもって、土曜日にはアクセス数が急増。
え?、、、なんでなんで???

んで、日曜日はまた落ち込んで、、、

つーことは世の皆様は3連休のヒトが意外と少なかったってこと?
いやいや、そんなことはないでせう。

世の中の多くの方々は3連休を謳歌されたはず、、、

ふと思ったんですが、このブログ、歯科関係各位が相当数読んでいるってことかも。
きっとそうだ。そうに決まってる。

なんか怖いなぁ、、、

今更、何をか言わんや、、、ですけどネ。

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